「八ヶ岳って、岩場ばかりで難しそう」
よく聞く言葉です。確かにそういう場所もあります。赤岳や阿弥陀岳のような険しい岩峰が連なる南八ヶ岳は、初心者にはおすすめしません。
でも、八ヶ岳は南北に長い山域です。北側のエリアや周辺の山に目を向けると、話はまったく変わります。
今回紹介する3つのコースは、どれも体力的にきつくない。ロープウェイやゴンドラを使えるコースもあります。それでも、山に来てよかったと思える景色と、森の静けさがちゃんとあります。
① 白駒池〜高見石(北八ヶ岳)
体力 🟢6
難易度 ★☆☆
歩行時間 約3時間半

標高2,115mの白駒池駐車場から歩き始めます。最初から苔の森の中です。
足元も、木の幹も、岩も、一面が緑に覆われています。この森を歩くとき、急ぐ必要はまったくありません。立ち止まって、地面にしゃがんで、小さな苔を見てみてください。よく見ると、どれも形が違う。苔だけで数十種類が暮らしています。
高見石に登ると、眼下に白駒池が広がります。展望台直下は岩を手足で登る箇所があるので、スニーカーより滑りにくい靴で来てください。登り切ったあとの景色と、小屋の揚げパンが待っています。
このコースは、体力的な負担が少なく、登山がはじめての方にもおすすめです。
このコースのガイドツアーも開催しています。5〜7月は苔の森の最盛期です。
② 入笠山(八ヶ岳周辺エリア:富士見町)
体力 🟢7
難易度 ★☆☆
歩行時間 約3時間

厳密には八ヶ岳の山域ではありませんが、車で1時間ほどの周辺エリアとして紹介します。
ゴンドラで標高1,780mまで上がれるのが最大の特徴です。体力的な負担を抑えながら、高山の空気の中を歩けます。
初夏はスズランとクリンソウが咲き乱れ、湿原一面が花になります。夏から秋にかけては草原の稜線歩きが気持ちいい。山頂からは八ヶ岳の山並みを外側から眺められます。普段歩いているエリアを、違う角度から見る感覚があります。
ゆっくり歩いても3時間かからないくらいのコースです。
このコースのガイドツアーも開催しています。花の時期や見どころは、季節ごとにお伝えします。
③ 北横岳 (北八ヶ岳)
体力 🟢7
難易度 ★☆☆
歩行時間 約3時間半

北八ヶ岳ロープウェイで2,237mまで上がります。そこから1時間ほどで標高2,480mの山頂です。
歩き始めから針葉樹の森で、樹林帯の静けさの中をひたすら登ります。派手な景色はありません。でも山頂に出たときの開放感はあります。南アルプス、北アルプス、浅間山。晴れた日の眺望は本物です。
2,480mという標高は、初心者が自分の足で立てる場所としては、かなり高い部類に入ります。達成感を味わいたい方に向いています。
このコースのガイドツアーも開催しています。
ロープウェイ上駅からの森と、山頂の眺望を一緒に楽しみましょう。
次の山へ進みたい方へ
白駒池や北横岳から始めて、
この先も歩いてみたい。
少しずつ赤岳を目指してみたい。
そんな方向けに、
「八ヶ岳ステップアップ登山」の記事も書いています。
森歩きから始まり、
岩場・山小屋泊・縦走を少しずつ経験しながら、
八ヶ岳を深く歩いていくシリーズです。

体力に自信がない方へ
3つのコース、どれも「初心者でも歩ける」と書きましたが、それぞれ求められる体力は違います。ふだんほとんど歩かない方は、まず高見石から始めることをおすすめします。もっと簡単なコースからという方はこちらの一覧ページを参考にしてください
迷ったときの選び方
いちばん楽に森を歩く → 白駒池〜高見石
花と景色を楽しむ → 入笠山
少し達成感を味わう → 北横岳
「これなら歩けそう」と思えたコースから始めてみてください。
服装や靴についても、事前にご相談いただけます。「何を持っていけばいい?」という質問、何度でも答えます。

