6月上旬、初夏の風に誘われて 八ヶ岳 へ。
この時期、岩場に小さな黄色い花が咲きます。それが ツクモグサ です。
主に 横岳 周辺の稜線 で見ることができます。
この記事では、ツクモグサに出会える場所や見頃、登山コースを登山ガイドの視点で紹介します。
2024年にリニューアルした 硫黄岳山荘 の居心地の良さと、岩場に咲く可憐な妖精たち。
五感をフルに使って楽しむ山歩きになりました。
ツクモグサの見頃(八ヶ岳)
八ヶ岳の ツクモグサ の見頃は
5月下旬〜6月上旬 です。
特に横岳周辺の稜線では、この時期に可憐な黄色い花が咲き始めます。
残雪の白、新緑の緑、そしてツクモグサの黄色。
一年の中でも八ヶ岳が美しい季節です。
ツクモグサとは|氷河期からの贈り物

ツクモグサは、日本では
- 横岳(八ヶ岳)
- 白馬岳(北アルプス)
など、限られた場所にしか自生していません。
実はツクモグサは、氷河期の生き残りといわれる
周氷河植物のひとつ。
この稜線では同じ仲間の チョウノスケソウ に出会えることもあります。
どちらも数万年前の氷河期から、この厳しい環境に適応して生き抜いてきた
植物界のタイムカプセルのような存在です。
岩場に咲く理由
強風で雪が吹き飛ばされる岩場は、他の植物が育ちにくい場所です。
寒さに強い彼らにとっては、光を独り占めできる大切な居場所。
ふわふわの毛の正体
ツクモグサの体を覆う柔らかい産毛は、
冷たい風から身を守る 天然の防寒コート。
この「健気に、けれど賢く生きる姿」に、私たちは惹きつけられるのかもしれません。
2024年リニューアル|硫黄岳山荘の談話室

山荘の扉を開けた瞬間、思わず
「わあ、綺麗…!」と声が漏れてしまう。
2024年にリニューアルされた
硫黄岳山荘 は、
木の温もりとモダンなデザインが融合した空間になっています。
特に新しくなった談話室は、
ここが 標高2,500m以上の山の上 だということを忘れてしまうほど。
清潔で開放的な空間では、自然と会話も弾みます。
「明日のツクモグサ、どこに咲いているかな?」
そんな何気ない会話が、山の夜をさらに特別なものにしてくれます。
ツクモグサを見るおすすめ登山コース(1泊2日)
実際のガイドした時のタイムスケジュールです。
新緑の時期の計画の参考にしてください。
なお、この時間はガイド登山でゆっくり歩いたペースです。
花を観察したり景色を楽しみながら歩いているため、一般的なコースタイムより少し余裕のある行程になっています。
1日目:桜平 → 硫黄岳
広大な爆裂火口を越えて稜線へ。
09:07 あずさ1号で茅野駅到着。東口よりタクシーにて移動
09:56 桜平駐車場(中)スタート
10:43 夏沢鉱泉
12:03 オーレン小屋(休憩)
13:54 硫黄岳 登頂
14:20 硫黄岳山荘 到着
談話室でゆっくり過ごすのも、この山行の楽しみの一つです。
2日目:横岳の稜線

ツクモグサの咲く稜線を歩きます。
06:24 硫黄岳山荘 出発
07:39 横岳
08:11 三叉峰
ここから ツクモグサが多いエリア に入ります。
特に 三叉峰〜石尊峰周辺の岩場 でよく見られます。
08:27 石尊峰
その後
地蔵の頭 → 行者小屋 → 美濃戸
と下山します。
アクセス情報
今回のルートは、公共交通機関を組み合わせても楽しめます。
行き
茅野駅 → 桜平
タクシー 約10,000円
帰り
美濃戸口(八ヶ岳山荘前) → 茅野駅
路線バス 約1,900円
6月の八ヶ岳を一緒に歩きませんか?
開山祭が終わり、雪も消え、
爽やかな風が吹き抜ける 6月上旬の八ヶ岳。
ツクモグサが咲くこの季節は、
一年の中でも特別な登山シーズンです。
素敵な山小屋に泊まりながら、
静かな稜線で小さな花を探す旅。
新緑の八ヶ岳、一緒に歩いてみませんか?
コースのご相談や、装備の不安など、いつでもお気軽にお問い合わせください。皆さんとこの感動を分かち合える日を楽しみにしています!

