北八ヶ岳の中でも、初めての登山や久しぶりの山歩きに人気なのが
北横岳です。
標高は約2480m。
北八ヶ岳ロープウェイを利用すれば標高2200m付近から歩き始めることができ、比較的短い時間で本格的な山の景色に出会うことができます。
ロープウェイ山頂駅を出ると、そこにはもう北八ヶ岳らしい静かな森が広がっています。
森の様子

7月上旬。
シラビソやコメツガの新緑が進み、枝の先端から柔らかい黄緑色の芽が展開していました。
前日に降った雨の影響で森はしっとりと潤い、苔もいきいきとしています。
北横岳までの1時間ほどの登りは、そんな森をゆっくり観察しながら歩く時間になりました。
静かなシラビソの森
北横岳の登山道は、シラビソやコメツガの針葉樹の森の中を歩いていきます。
広葉樹の新緑とはまた違い、昨年の濃い緑の葉と今年の明るい新芽のコントラストがとても綺麗です。
派手さはありませんが、歩いていると静かな森の雰囲気にだんだんと心が落ち着いていきます。
岩の隙間で光るヒカリゴケ
登りの斜面の岩の隙間をよく見ると、
ヒカリゴケがやわらかな黄緑色に光っています。
初めて見る方も多く、見つけると皆さんとても驚かれます。
こうした小さな自然に出会えるのも、ゆっくり歩く登山の楽しみです。
北横岳ヒュッテから山頂へ
森を抜けると
北横岳ヒュッテに到着します。
ここまでは比較的なだらかな登りですが、
ここから山頂までは約20分ほどの急な登りになります。
距離は短いですが、このコースではここが一番の頑張りどころ。
ヒュッテまでの登りで余力を残しておくと、最後の登りも気持ちよく歩くことができます。
南峰と北峰、両方の山頂へ

最初に到着するのが
北横岳南峰。
ここから少し歩くと
北横岳北峰にも行くことができます。
距離は近いので、基本的には両方の山頂を歩くことが多いです。
山頂からは赤岳や硫黄岳など南八ヶ岳の山々、遠くには北アルプスまで見渡すことができます。
ガイドとして感じる北横岳の歩き方
北横岳は比較的登りやすい山ですが、登るペースによって山の印象が大きく変わります。
息が上がるほど急いで登るより、少し余裕を持ったペースで歩くと森の景色がよく見えてきます。
参加者の方の息づかいが荒くなってきたと感じたら、少し立ち止まって森を眺めながら休憩を入れる。
そんな歩き方が、この山にはよく合っていると感じます。
コース概要
今回歩いたのは北八ヶ岳の定番ルートです。
北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅
→ 北横岳ヒュッテ
→ 北横岳南峰
→ 北横岳北峰
往復で3〜4時間ほどの山歩きになります。
服装と装備
北横岳は標高が高いため、麓より気温が10℃ほど低いこともあります。
・防寒着
・雨具
・滑りにくい登山靴
こうした基本装備を準備しておくと安心です。
北八ヶ岳の森をゆっくり歩く
北横岳は、頑張って登る山というより
ゆっくり歩くほど魅力が見えてくる山だと感じています。
シラビソの森の新緑、
岩の隙間で光るヒカリゴケ、
そして山頂から広がる八ヶ岳の景色。
急がずに歩くことで、普段は見逃してしまう小さな自然にも出会うことができます。
北八ヶ岳の静かな森を、ゆっくり歩いてみませんか。
